恒例の古本バザールでござーる

okatake2008-05-24

23日(金)渋谷へ。ハルミンさんからの情報で、「SHIBUYA BOOK SELLERS」レジ台に、ぼくの『女子の古本屋』を始め、著作が何冊か置かれてある、というので行ってきた。夏のような暑さだよ。地下にもぐったブック・ファーストも覗いてきた。前の店舗に比べたら、売り場は確かに縮小されているが、よく目配りの利いた棚、と見えた。ぼくの本も大事に置かれているし。それより、扉野くんの『ボマルツォのどんぐり』がどこへ行っても、平積み、面陳と優遇されているのが目立った。国立の「増田書店」でも、ずっと面陳されている。これ、すごいことだよ。109脇を右へ、東急でまた右へ。NHK前の道路の一本か二本裏手の筋に、「SHIBUYA BOOK SELLERS」がある。ガラス張りの店で、中央にばかでかい平台。両脇にお洒落な棚があり、年代別にセレクトされた本が、展示、という雰囲気で並んでいる。古本もいっしょに売っているのだ。なるほど、これはなんだかすごい。レジ台の自著を確認し、店員の方に挨拶する。店長さんが留守というので、名刺を手渡す。こんなこと、やらないほうがいいのだろうか。迷惑かもしれない、と思いながら、感謝の気持を伝える。
代々木公園駅まで歩いて、地下鉄で新お茶へ。古書会館の即売会を覗く。珍しや、生田誠さんが来ている。菊池寛『東京行進曲』(日本小説文庫)300円。『桑原武夫伝習録』400円ほか、を買う。喫茶店へ移動し、ほんとうにひさしぶりに生田さんと喋る。すずらん通り、リニューアルした「東京堂」3階を見ておく。畠中さんはいなかった。「スムース」が置いてある。ここが、書肆アクセスなきあと、三省堂4F(大塚ちゃーーん!)とともに、ミニプレスの発信地となる。
さあ、コミガレでざっと見て三冊。この日はずいぶん、庄野潤三の著作(初版本)を見たなあ。みんな持ってるもんなあ。でもいいなあ。富岡多恵子『波うつ土地』単行本が、3、4冊、出ていて、一冊買う。ほか全册を揃え500円。サンデー毎日で仕事をして、帰り、高円寺即売会もついでにタッチ。5冊買う。夜は家族で焼肉を食べにいき、ダイヤモンドシティ、砂川「ブ」で一日の締め。「奥様は魔女」のビデオが105円で出ていて4本買う。
深夜、IWハーパーを飲みながら、善行と電話で話す。2人の本が出るなんて、お互い、京都の下宿で、20代で、あてどもなく、古本を買っては、文学の話をしていたときには、まさか、思いもよらぬことだった。工作舎の石原さんには改めて感謝したい。これは、善行とぼくと、2人にしかわからない感慨があるのだ。
24日(土)は一年の一度、某公民館での古本バザー。「だいこんの会」の古本部門選抜メンバーが集まる。ぼくは開場10分前ぐらいに着いたが、もう30人が並んでいる。先頭から二番目の男性に「あ、岡崎さん」と声をかけられる。人の体温と、古本の熱気でサウナのような会場を何度もぐるぐる回り、全部で51冊、1810円を買う。文庫新書が30円、単行本が50円。去年までは買えば買うほど、安くなる方式だったが、今回からは定額。それでも安い。品切れ、絶版本はすべて6月からのジュンク堂BAL店での、善行との古本フェアに放出する。
この日はぐーるどさんの誕生日。ヨーロッパ土産の切手数枚をセットにしたのをもらう。誕生日なのに、プレゼントをあげるのじゃなく、もらってしまった。なかに印刷機を前に、本を開いて見ている男の絵のついた切手があった。これは小さな額に入れよう。糸織さんの驚愕すべき過去が明かされ、一同、集中して聞く。それは書いておいてほしいなあ。
ここで、力尽きました。では、では。
あ、送られてきた中公文庫の復刊、岡茂雄『本屋風情』は、鶴見太郎解説が新たに加わった。