メイド喫茶コスプレの女子大生に度胆を抜かれる

昨夜、西荻こけし屋」で三浦しをんさんのトークショーがあり、盛況だったらしいが、というのは、ぼくは二次会からの参加で、北條くんから「buku 」のギャラを受取る。音羽館西村賢太『どうで死ぬ身の一踊り』講談社を、北條くんの後押しがあり、900円で買う。均一では、『マイ・ビートルズ』という、いろんな書き手がビートルズについて書いたエッセイや発言を集めた本を買う。寺山修司から大仏次郎まで、バラエティに富んだ布陣なり。
音羽館ではトムズの土井さんと挨拶、クボタくんと飲んでたらしい。そのクボタくんも帰りかかっていたのを携帯で呼び出され、申し訳ないことした。
二次会ではポプラ社の矢内さんと久しぶりに言葉を交わし、三浦さん番の編集者(みんな女性だな)と名刺交換。ここでも角田光代さんとの共著『古本道場』の威力は抜群で、みなさん、読んでらっしゃる。これも矢内さんのおかげ。
主宰者の広瀬くん、北尾トロとも挨拶。トロさんとは健康(歯が大事だよ)や子どもの話を。なんかめちゃくちゃ所帯じみた、じじむさい話だった。その他、知り合いがいっぱい。なかに東京女子大の現役女子大生がなぜか混じっていて、これが、秋葉のメイド喫茶の女子みたいな扮装(?)をしている。彷書月刊の皆川くんがお相手を務めているのが驚きで、恐る恐る近づいていったのだ。聞くと文学部の学生だというが、大学で文学の話は通じないそうだ。で、文学論をふっかけられる。「村上春樹はどう思いますか?」「最近、おすすめの本は?」など直球勝負。いつのまにか場所を移って、編集者女子連に混じって話をしている。たいした度胸だ。自分の大学生時代、年上の編集者やもの書きの間に混じって、対等に話をするなんてとてもできなかった。それだけでも大したもんだ。メイド女子大生おそるべし。
今日もいい天気。3時半に一度目がさめ、一本原稿を書き、二度寝。起きて、もう一本、広津和郎と松川裁判について短い原稿を書き、昼飯食べがてら、国立まで自転車で。陽射しが強く、汗ばむ陽気。ひさしぶりに羽衣「いとう」へ
遠征。文庫を5冊買う。谷崎の『細雪(下)』を、新潮の旧版と新版、講談社文庫版と3冊買う。文庫の量がものすごい「いとう」ではそんなことも可能だ。同じ本を三冊も買ったのは、注を読み比べようと思ったんですね。新潮の新版は、細江光さんの周到なもので、川本三郎さんがほめている。旧版は三好行雄講談社文庫版は竹西寛子が解説を書いていて「『細雪』の中心は空白である」で始まる。おっ、と思うでしょう。これはどこかに原稿を書くつもりの仕込みだ。
珍しく「いとう」のCDコーナーで、チャーリー・ヘイデン「カルテット ウエスト」を買う。輸入版なので、ちょい安かった。帰ってさっそく聞いたが、これもいい。函館「バップ」で聞きたくなった。