長い国境のトンネルを

出口が見えたような気がしたが、国境の長いトンネルはまだ続いているのであった。
28日はサンデー毎日。神保町タテキンで別冊新評「澁澤龍彦の世界」800円、現代詩手帖大岡信特集200円、それに100円から何冊か拾い、ブカキンに移動。昭和42年発行の「郷土こだいら」という、小平市が作った、学童に配るような郷土史読本を拾う。そこで、声をかけられ振り向くと、メガネ文科系女子コンビ「カネコウノ」のコウノが立っている。そうか、カノジョは神保町勤務なのであった。しかもコウノは小平市の住民。おお、なんという奇遇。さっそく「郷土こだいら」を見せる。40年前の小平の風景が写真で写っておるのだが、小川駅、青梅街道のケヤキ並木、一橋学園駅などはいまと変っておらんことを、コウノと確認。
サンデー毎日で、きゅうきょ、小谷野敦谷崎潤一郎の評伝の書評をやることになる。グラビア担当のkさんと企画打ち合わせ。夕方、中央公論新社で、中公文庫編集長の取材。終わって、四谷三丁目、取材がてら「書庫BAR204ひらいし」を訪ねるが、なぜか応答がない。マンションの一室にあり、入口はセキュリティーシステムで、部屋番号を押し、応答するのだが、その返事がない。電話も通じない。あわてて、ここで待ち合わせしていたkさんに電話。荻窪で飲むことに。ところが、kさん、西荻だと勘違いしたみたいで、あわてて、西荻へ移動。しかし、荻窪改札で待っていたおかげで、マガジンハウス編集者で、映画評論家でもある滝本誠さんを発見。かつて「自由時間」の担当編集者。10年以上ぶりの再会。言葉を交わす。ぼくの活動、知っていてくれたみたいで、「岡崎さん、本、いったい何冊出た? いいポジション見つけたよねえ」と言ってくださる。近々、どこかで再会を約束し、別れる。
kさんとは西荻の「竜馬」という店で飲む。
翌朝、2、3時間の睡眠で、TBSの生放送。小林信彦『うらなり』を取り上げる。朝食会終え、帰宅。あれこれ雑用かたづけ、昼食後、倒れるように眠る。娘が『えんぴつで奥の細道』を始めた。あちこちからメール、ファクス、電話。夕食後、この夏、娘が2泊3日のキャンプに参加するので、小平「オリンピック」に寝袋を買いにいく。