向井透史『早稲田古本屋日録』右文書院

昨日一日はずっと原稿書き。こんなこと珍しい。朝日のベストセラー快読(19日に掲載)は、今回がラスト。誌面が変わって、この欄が無くなるそうだ。あしかけ5年くらい務めたのかな。もっと、かな。書評というより、コラムのつもりで書いて、評判もよかったので残念だが仕方ない。それにギャラもすごくよかったんだ。
工作舎から頼まれていた似顔絵カット7点もなんとかかきあげる。
インビテーションには、ちくま文庫の『桂枝雀爆笑コレクション』について書く。これも楽しんで書いた。なにしろ枝雀のことだもの。
このあと、続けて仕事をもらっている「文藝春秋 特別版」のコラム5本を、あっちこっちから本を引っ張り出してきて、今朝までかかって書く。ちゃんと途中、6時間ぐらい寝たからだいじょうぶ。ぼくは寝ないとぜんぜんダメなんだ。
ここまで来てひと休み。あとは、サンデー毎日の赤瀬川インタビューをまとめて終わり。京都へ旅だつ。今夜、大阪で予定していた知人との飲み会はキャンセルさせてもらう。明日の夜も大阪で、これは高校時代の友人たちと飲むことになっている。今日は、なんとか夕方までに京都へたどり着き、恵文社とガケでサインをしなくては。というわけで、この日誌は当分、お休み。
そうそう、大事なこと。早稲田の若大将、向井透史くんの本が届きました。『早稲田古本屋日録』右文書院。これ、いい本だねえ。古本屋の本なのに、カバーには日溜まりのネコの写真を使った林哲夫さんの装釘が決まっている。ナンダロウさんほかが寄せた挟み込み栞の文章もみんないい。向井くんの文章のうまさはすでに定評があるが、ぼくは会うたびに嫉妬して「もっと早くにつぶしておけばよかった」と彼に言っていた。でも、つぶしようもない凛質がそこここに光っている。京都へ行くカバンに入れて、ちゃんと読むね。
さあ、最後の追い込みだ。
あ、出久根達郎さんが、『気まぐれ』の書評を書いてくださるそうです。光栄です。それから共同通信から、十五回連続の古本についてのコラム執筆の依頼がありました。近々担当者と会う。来週はまたすぐに忙しくなりそう。春はまだ遠い。