ばかのハコ船、にはまいったな

午前中、彷書月刊の原稿、ようやく書く。
夕方、国立駅前で待ち合わせ。日大芸術学部文芸学科の小柳先生が、女子学生二人を連れて、ぼくの取材に来る。喫茶「ロージナ」でライター稼業、これまでの人生のひととおりを二時間ほど喋る。さすがに疲れた。このあと、和民で会食。小柳先生は、ぼくの本をよく読んでいてくださる。ありがたし。
雨のなか、帰宅。やらねばならぬこと放置して、ぼんやりしている。深夜まで、ただ、だらだら起きて、テレビのスイッチを入れたら、「ばかのハコ船」という、どう考えても観たくないようなタイトルの日本映画がやってる。もう開始から30分ほどたっていたのだが、たちまち画面にひきこまれる。観終ったあと、「いやあ、これはとんでもない映画だ。傑作だ」と叫んでしまう。ぼく、このところ、日本映画に点数甘いだろうか。いやそんなことはない。まちがいなく、この映画のユニークさは、観た全員に伝わるはずだ。好き嫌いはあるだろうが。監督は、山下敦弘。知らない監督だった。ちょいと調べると、「ばかのハコ船」を撮ったとき(2002年)、彼はまだ25歳。ええっ。映画の内容はかかないが、まず必見、と言っておく。あ、今月、週刊ブックレビューで、この映画に出ていた木野花さんと御一緒するのだ。ぜひ、この映画の話をしよう。日本映画、いま、ちょっとすごいんでないかい。