緊急追加

某出版社に怒りのファクスを送った件、連絡してくるな、とまで書いたが連絡あり。担当者に、ぼくなりの意見を言う。怒りで声が震えていくのがわかる。単行本をつくる時、企画から参加し、書き手も紹介した。しかし、もらったのは驚くほど安い原稿料のみ。まあ、それは仕方ないか、と思い、しかしこんなことをしていれば、食っていけない、次回からは断るべし、と考えていた。その出版社がその本をいきなり形を変えて再刊する。もうそれは決まっている。だから旧原稿を見直し、手を入れ、プロフィールも書き換え、至急送れ。ギャラはなし。本は一冊送るというのだ。それで怒った。ぼくとしては初めてといっていいぐらい、声を荒げた。しかし担当者と電話しているうちに気持ちは収まってきた。どんどん軟化していった。原稿は使ってもらっていい。ただし名前はもう入れないでくれ。そう言った。話のもっていきようで、今回の件でも、こころよく引き受けたかもしれない。ただ原稿だって書いている。要は、意気に感じるかどうか、やプライドの問題なのだ。参加して貰った書き手(身内のような人たち)にも申し訳ない。こんな仕事に引き入れて、とも思う。
ほんとうにフリーのライターは、毎日、心細く生きている。名前を間違えられるなんてしょっちゅうで、ないがしろにされることもあるし、あきらかに軽視されることもある。よくある。疑心暗鬼の檻で脅えることもある。なさけない話だが、48歳にもなって、これだ。ほんまに情けない。それでもまだ、岡崎さんは恵まれているほうですよ、と言いたい同業者だっていると思う。たぶんそのとおりだろう。フリーの道を選んだ者が、踏まなければいけない轍かもしれない。こんなこと、ぐだぐだ書いても、読むほうは迷惑だろうが、もともと日記なのだから、書きたいことを書くのだ。