寒い日曜。午前、ふたたび小平パラダイスへ。昨日は戦場だったが、二日目はおだやかな会場。落穂拾いをする。
昨日、第二期「新潮講座」3回目、神楽坂から白山へ文学さんぽ。7名が参加。新顔もお2人。ありがたい。3時間かけて坂を上り下り、小石川植物園も散策。みなさん、初の入園。ぼくもはじめて。宏大な敷地に、さまざまな花、樹が植わっている。子供づれ、カップルも多く、ここは都心の別天地なり。締めは白山「誠文堂」で銘々古本を買い、「庄や」で打ち上げ。飲み食いしながら、いろんな話をする。二次会へも全員参加。楽しい半日となった。担当者のMさんの尽力もある。つくづく、やってよかったと思う。こういう出逢い、つき合いを大切にしたい。このまま、4月からの読書会も、おなじメンバーでできればうれしいが、それぞれ事情もあり、そうもうまくは行かないか。人数は多くないが、その分、顔と声が行き渡り、とてもいい雰囲気の講座になった。参加していただいた方々には、心からお礼を言いたい。みなさんの心遣いがありがたかった。ぼくは天下無敵のいい読者を持ったと思う。
夜、ウィスキーを飲みながら映画「たそがれ清兵衛」を、3度目か4度目か、観る。ぼくは無条件に大好きな映画。いろいろ理屈をつけて、この映画をけなす人とは、つきあいたくない。竹細工で鳥かごを夜なべで作る父・清兵衛に、論語素読をする娘が「学問はなぜ必要か」と問うシーンがある。針、裁縫のようには、たしかに学問は役に立たないかもしれない。しかし、学問は自分で考える力をつける。自分で考える力があれば、世の中、どんなに変わっても、それに対処して、生きていける……というようなことを父が答える。「読書」もそうではないか。