知識、雑学の百科全書派、当欄では「ネギシアター」でおなじみの、ネギさんから俳句誌「俳壇」10月号を贈られる。特集「秘蔵っ子俳人62人競詠」にネギさんが選ばれ、5句掲載されている。「秋澄むや初版の褪せし検印紙」なんて、本好きの俳人らしく、うれしくなる句だ。
ずっとヨムヨムの日々。長雨に閉じ込められて、仕事に関係ない本まで手を出して、無限連鎖のような読書。仕事では、村井邦彦に続き、三田完『不機嫌な作詞家 阿久悠日記を読む』文藝春秋を読む。森絵都みかづき』も読了。一日3、4冊は読んでいる勘定になるか。目黒孝二さんなどは、こんな生活を何十年も続けてらしたのだ。そして今もそうだろう。『みかづき』帯には、目黒さんの評が引用されている。
10月1日は「新潮講座」、6日が大正大学一年生相手の古本講座(渡邊教授退官によりこれが最後)、30日が「jpic 読書アドバイザー講座」と、少なくとも3回、人前で本、読書、古本について語るので、これまで使ってきたそれ用のルーズリーフファイルを、新しいのを買ってきて、整理、再生させる。これ一冊持ち歩けば、いつでも、同様のことを人前で喋れるようになるだろう。「サンデー」では、年末進行のスケジュールまで出ていて、なんだか、今年も最後が見えてきた。
BS朝日の「ナイツ」司会によるテレビ寄席で、タブレット純を久々に見る。長い金髪に、キンキラキンの王子様ルックで、ギターを抱え「よせばいいのに」という貧乏くさいネタを歌う。この天と地ほど離れたアンバランスが、まことに秀逸。拍手を贈る。もっと多くの人に知ってほしい、という気持ちと、あまり有名にはなってほしくないという微妙な段階なり。