昨日、芸術新聞社ウェブ連載「人生散歩術」高田渡編4を書きつつ、午後外出。祖師ケ谷大蔵へ。旧砧スタジオ、いま複合の放送施設となったところへ、筑摩の青木氏と参上。同館内喫茶室へ。堺正章さんマネージャー氏と打ち合わせ。4月からwebちくまで連載が始まる「堺正章」論について。シングルの「涙から明日へ」を持参し、見せて驚かれる。帰り、駅前の串カツ屋(ソースに「二度づけ禁止」と書いてある)で、青木氏と呑む。えんえん日本映画の話。高橋洋子の下の名前が、なかなか出てこず、二人で呻吟する。出てきても(思い出しのは青木氏)、しばらくそうじゃないみたいな変な感じが残る。
待ち合わせの駅前に「ブ」あり。三冬社、絵本の体裁の「昭和30年代の」という写真集シリーズ「中野・杉並」編を見つけ、買う。950円。昭和32年高円寺西踏切りそばの中華。定食50円、カレーライス50円、中華そば35円。昭和30年代、西荻女子大通り。まだ舗装されていない道を、ボンネットバスが走る。看板建築の二階建ての家並みが続く。昭和35年、中野区でハエ取り器が区内に配布される写真。茶の間や台所にハエがぶんぶん飛んでいた時代だ。
玉川重機『草子ブックガイド』(講談社)第3巻が出た。永遠の読書少女、草子にも新たな展開が。恋の予感あり、父親の再起、家を出た母親からのアクション、そしてそして。例によって、緻密に描き込まれた絵と、文字量が半端ではない文学ガイドと、おなじみの「草子」ワールドである。大江健三郎『新しい人よ眼ざめよ』には驚いた。「モーニング」にこの名が出てくるとは。