昼前に、なんとか井伏鱒二についての原稿一回分、15枚くらいを書いて、芸術新聞社に送る。仮題が「力を抜けば文学が見える」として、井伏鱒二木山捷平天野忠吉田健一など、人生の達人ともいうべき人たちについて同社のウェブマガジンに書いていく予定。高田渡などについても手を伸ばしたいが、どうなるか。ところが送ったら、一回10枚くらい、ってことだったらしい。
解放されて、午後から中央線古本さんぽを楽しもうと荻窪で降りたが、「ささま」と「ブ」を覗いただけでグロッキー。さっさと帰途につく。軽い熱中症にかかったらしい。「ブ」でアート・ペッパー「Living Legend」を買う。1975年の録音。アート・ペッパーは一時クスリ漬けとなり、再起不能かと思われた。犯罪に手を染めるなど、むちゃくちゃな時期があって、誰もが、もうアルトを吹くこともあるまいと思っていた。これは奇跡のカムバックを成し遂げた記念すべきリーダーアルバムであります。若きチャーリー・ヘイデンがベース。この飛び跳ねるベースがいいわ。
昨日の「朝日」読書欄の文庫コーナーで、『昭和30年代の匂い』が紹介されている、と担当のKくんのメールで知る。え、本当? ちっとも気付かなかった。上に秋元康の大きな写真が出ていて、それで、スルーしてしまったのかもしれない。すぐさま、チェック。あ、ほんとうだ。野波さんかなあ。ありがとうございます。岡田斗司夫対談についても触れてくれている。