昨日は、高円寺西部即売会を覗いて、何冊か買い、神保町。ユーセンくんが、コミガレでどえらい買い物をした、みたいなことだったので勇んで飛び込むが不発。いっとき山田太一がずいぶん出ていたが、みな売れたようだ。大判の本、図録類ばかり一万円近く買っている男性あり。業者でしょうね。サンマルクでアイスコーヒーを飲むが、ここはパンも焼いていて、しょっちゅう、タイマーの「ピー」という音がけっこう大きく鳴る。気になって仕方がない。みんな、平気なのかしらん。「サンデー」で本選び。単行本、文庫、新書と出版社が重複しないように選ぶのに骨が折れる。新潮や筑摩、河出、平凡社、文春、中公などが、重なりやすい。これで河出が新書を出すと、組み合わせがパズルみたいになって、困ってしまう。なるべく小さな出版社も取り上げたいとがんばっているが、洩れることもある。しかし、それが面倒だとか、大変だとかは思わなくて、けっこう楽しんで選んでいる。やっぱり、本が好きなんでしょうね。
「ギンレイ」がプログラム最終日で、「レ・ミゼラブル」を再び、「塀の中のジュリアス・シーザー」と二本観る。「塀の中」は囚人たちが俳優となって、シェークスピアを上演する、という実話らしい。いかにもおもしろそうな話だが、ちっともおもしろくなかった。囚人が刑務所内での生活で、役どころと自分を混同して、とかギャグをいっぱい作れるのに、そういう作り方じゃなかった。井上ひさしが脚本を書けば、めちゃくちゃおもしろい映画になったのに。
善行堂が昨日、7月5日で4周年を迎えた。いちばん大変なときに古本業界に飛び込んで、京都で古本屋というと、善行堂の名前がすぐ挙がるようになった。取材も多い。よくがんばっているなあ、と遠い空から思うのだ。先日、ハプニングで訪れたとき、そういう話ができなかった。
下鴨初日には、なんとか行きたい。ジョージ・ウィンストン「SUMMER」を聞く。井伏鱒二を読む。
古代ギリシアの哲学者、ディオゲネスのことがおもしろい、と思う。「かめの中に住まい、頭陀袋を下げ、襤褸をまとって犬のようにアテナイの町をうろつき、教説を説いた」男(講談社学術文庫解説)。「おびただしい数の逸話で知られる『犬哲学者』」。ちょっと「禅僧」のようなところがある。