京都から帰還

okatake2009-11-03

今日ひるすぎ、京都から帰還。東京はなんて空が澄みゆき青いんだ。
11月31日午前、神楽坂。JIPC「読書アドバイザー講座」で古本の話を80分。みなさん、熱心で「ミコのカロリーブック」までメモを取ってらした。ぼくの著作を販売してもらったが、バカバカ売れる。軽く40冊はサインしたのではないか。毎日でもやりたい。
控え室で、ぼくの二コマあとの担当として、京都から今江祥智さんがいらっしゃる。コトバを交わすのは初めて。長々と話を聞かせてもらい、最後に一緒に写真も撮っていただいた。長新太宇野亜喜良、松居直なんて名前が次々、ふつうに出てくる。
神保町へ異動し、3時から「わたネコ」のプロデューサー越川さんがいま制作中の神保町映画「森崎書店の日々(仮題)」のエキストラとして撮影に参加する。マスターがきたろうさん、ウエィトレスが田中麗奈さんの喫茶店へ、主演の内藤剛志さんが客と話しているシーン。この喫茶店の客として、古本好きの人を並べたいということで、ハルミンさん、宮里くん、魚雷くん、ぼくが召集をうけた。ハルミン、宮里両氏は朝8時からスタンバイしているという。ぼくは内藤さんとカウンターと世間話をしているという設定。テスト、本番と4、5回に分けて、内藤さんと喋るのだが、お互い大阪出身とあって、旧知の仲のようにあれこれずっと喋っていた。解放されたのが6時半。たぶん映画では一瞬のシーンだと思うが、待ち時間の多い事、長いこと。そのあいだもスタッフはずっと動き回っている。映画づくりの大変さを思い、「原稿を書いているのがいちばん楽だなあ」と魚雷くんと話す。素からいきなり撮影現場、本番と慣れないことで緊張もしたが、しかし、これはいい体験をさせてもらった。至近できたろうさん、田中麗奈さん、内藤剛志さんを見られたし。
その足で京都へ。こんな遅くに新幹線で帰省するのは珍しい。
11月1日は朝から智恩寺へ。「はなふさ」でコーヒーを飲み、それでもまだ30分くらい余裕があったので、岡崎神社脇の小径から吉田山の丘を上り、神楽坂通から京大構内を抜けて智恩寺へ。こういうコースは初めて歩いた。観光客も訪れない、ひなびたいい感じの道。智恩寺古本まつりは、三日目とあって、ホクホクと拾うというわけにはいかない。それでもキクオの三冊500円から、山田稔『幸福へのパスポート』初版・帯を買う。これを「善行堂」入札本に使おう。と、これをあとで開いたらサイン入りだった。会場で書肆紅屋さんを見つける。一緒に百万遍交差点にできたお好み焼き屋でお昼。店員がまだ慣れてなくて手際も悪く、注文を聞き直したり。しかし、けっこうおいしかった。
午後から「古書善行堂」のイベント。書肆紅屋さんが大きな目をギロギロさせながらメモを取り、取材。ほんとうに、プレオープンに続いて、従軍記者役をかって出てくれたのだ。日帰りだという。まったく頭が下がる。http://d.hatena.ne.jp/beniya/20091101
イベントには善行堂ファンの客がたくさん詰めかけ、路上に置く看板にぼくが絵を描くのと、扉野くん、魚雷くんが加わってのトーク、入札、競りと盛りだくさんのイベントが終了。看板を床に置いて、林さんが用意してくれた筆で描いたのだが、床に置いて描くのも、みんなの目のなかで描くのも、慣れてない筆で描くのもみんな難しく冷や汗が出る。あとで修正を加えることにして、いちおうのところで切り上げる。
外は雨だったが、扉野くん、魚雷くん、片岸さんと傘をさして、北白川疎水沿いを歩き、カフェ・ド・ポッシュhttp://cdp.blog.drecom.jp/を訪問する。ぼくは長らく京都にいたのに、このあたり歩くのは初めて。でも、いい散歩みちなり。「ポッシュ」では、恥ずかしくなるほど歓待され、カウンターに並んで腰をかけてお茶をする。「音楽と本と人」という雑誌をいただいた。京都へ帰省した折りはまた寄ろう。帰りは別の道から。扉野くんに京都人文研究所の建物を教えられる。めちゃくちゃシブい立派な建物。
まあ、そんなこんなで、雨に降られながらの京都行きでした。2日は思い立って、「彷書月刊」の取材で、大阪での未踏地「福島」を探訪する。「三光書房」という古本屋がたった一軒、がんばって営業されていた。なんとか書けそう。その夜は、「がんこ寿司」で母親と食事して、いっしょに弟の店「ディラン・セカンド」へ。弟も後で合流し、ひさしぶりにあれこれ話す。
また、思いついたら補足しますが、こんなところで。さすがに疲れました。
今週は鹿島茂さんインタビューを始め、TBSもあり、今週末には広島出張。http://www.bookrainbow.com/okonomi/
あわただしい日々が続く。