麗らかな五月晴れの一日である。早起きし、長くさぼっていた玉川上水さんぽを、朝食後に。近くの公園まで自転車で、そこで自転車を止め、歩き始める。ちょうど、ゴンチチの「世界の快適音楽」が放送中で、スマホにイヤホンつっこんで、これを聞きながらのウォーキングとなる。じつに「快適」。この日のテーマは、「変身」であったが、じつに自在な解釈で、幅広いジャンルから音楽が選ばれ、二人のまろやかな関西弁に包まれながら紹介される。最後が「琴姫七変化」主題歌、というのに驚いた。たしかに「変身」だ。
樹々を渡る風は涼しく、足裏の土の感触が心地よい。途中、ウォーキングイベントの団体に遭遇し、ラッシュの中を泳ぐように歩くことになる。例の「足湯」もご老体たちで埋めつくされてしまった。まあ、仕方がない。しかし、団体で同じコースで歩くという発想が、ぼくにはよくわからない。
金曜は飯田橋「ギンレイ」で「黄金のアデーレ 名画の帰還」を観て、五反田「遊古会」へ。小雨が降ってきた。月の輪、黒沢、一路各古書店主に挨拶。ごそごそ買う。ガレージ均一レジでは、青聲社くんが、靖文堂御大から、古えの相撲取りの話を聞いていた。どすこい! 建築写真文庫『医院』を買う。かねがね、歯科医院など、個人の病院建築がおもしろいと思っていたが、じつにいい。
「黄金のアデーレ」は、併映のすでに観た「ミケランジェロ・プロジェクト」と同じく、第二次大戦中のナチスによる美術品強奪にまつわる実話をドラマ化したもの。こちらも面白かった。http://golden.gaga.ne.jp/
書評用の馬場マコト『花森安治の青春』潮文庫を読了。ベッドで、金関寿夫『アメリカ・インディアンの詩』、鴎外『青年』、ディネーセン『アフリカの日々』などを並行して読み継ぐ。