jpic修了式で、講師控え室に入ったとき、ぼくの顔見て、永江、角田両氏が興奮しながら「颯爽堂が閉店した」という話をしてくれたのだが、ぼくは一瞬別の店と勘違いしてとんちんかんな答え方をした。じつは、颯爽堂という名前と存在は知っていたが、足を運ばずに終わってしまっていたのだった。いま確認すると、桃井第三小の近くか。ぼくが足を踏み入れないエリアなり。永江氏はさすが事情通で、あれこれ教えてくれた。
このところ、元リブロの辻山くんがオープンさせた「タイトル」というセレクト新刊ショップの話題が、よく出る。いちばんよく出る話題。みんな新刊書店のオープンという情報を渇望している感じ。しかも辻山くん、しかも中央線だから、引きが強い。こちらへは必ず行くつもり。ぼくの知る本好きの人はたいてい、もう踏破済みである。少し歩くが、そのまま青梅街道を西進すれば、桃井4交差点近くに「モンガ堂」ががんばっている。こちらへもどうぞ。
http://www.title-books.com/
「浅川マキの夜」、昨夜の「オトパラ!」(野球のシーズンに入り、3月22日出演でぼくの出演は終わり)でも少し話す。Pの後藤さんが、浅川マキのアナログ盤をコンプリートしているという。おどろき。「ビブリオ」オーナーの十松くんから、当夜出演のギタリスト萩原さんが、たいそう喜んでおられたと聞く。やってよかった、と裏方のよろこびを知る。次回は「高田渡の夜」と決っている。4月16日が高田渡の命日なり。ゲストと日時は未定だが、4月のどこかでやります。ゆかりの人たちがまた集まります。刮目してお待ち下さい。
さあ、仕事しごと。
手早く終えて、東村山なごやか文庫古本市へ。自転車で30分。ふう、風が強いや。出遅れは承知で会場へ。古ツアさん発見。後ろから羽交い締めにして、「きさまはもう抱囲されている」と耳元でつぶやいてみる。バカだ。古ツアレポにあるように、二階レコードと雑貨売り場へ行き、しばらくフォークものに鍬を入れ、脇に抱えるが、途中で、ああ、こんなもの買っても聴きやしないし、第一、処分に困っているんだと思い、手放す。一階古本会場は、どういったらいいか、まあ、ぼくの場合はあまり買うものがなかった。あの分野と、あれと、これがあればと思ったが、いずれも空振り。しかし、健全な本好きの一般市民は大喜びの風景だろう。値付けは定価のおおよそ4分の1。北森嘉蔵のサイン入り『愁いなき神』講談社学術文庫を拾い上げ、あと文庫新書一冊ずつ、おとなしく買う。これでいいのだ。
途中、本を差し出した御老人に「これは、値打ちはあるだろうか」と聞かれ、あたふたする。どうやらぼくのことを知ってくださっている方のようだが、まったく門外漢の本なり。神戸の後藤書店の書店シールが貼ってあったので、「出所がしっかりしているので、悪い本じゃないと思います」と答える。答えになっていないが。