昨日は、ずっと「BOOK5」をカバンに入れ、読みながら「中央線展」、西荻「盛林堂」岡崎棚の補充、「音羽館」で売った本のお金をもらい、三鷹上々堂」の岡崎棚に補充と整理、そして「水中書店」へも寄る。どこへ行っても「book5」の話を。ぼくが企画に関わった「エコノミスト」の古本特集、某所で「軽い」、「買う必要なし」みたいなことを一刀両断で書かれたが、いや、あれはあれでいいんだ。40年以上前の古本屋のイメージしかない、「エコノミスト」の読者に、いまこうなっているんですよということを伝えるための特集企画としては、万全だったと思う。自信をもっておすすめできる。編集部で聞いたら、いつもより1割は多く売れたと聞いて安心。「book5」は、逆にコテコテの古本者たちをうならせるための特集で、よくできていた。即売会の値札が、ヤマトのりでべったり方式が多く、はがすと痕跡が残る。ぼくはいつも困ったもんだなあ、と嘆く(商品に直接値札をのり付けする業態がほかにあるかしらん)のだが、ユーセンくんは、その痕跡から元はどこの店の出品本かを推理するのが快感、とか書いている。いや、ネタが細かすぎるよ。だからおもしろいんだけど。隅々までラインを引きながら熟読。試験勉強みたいだ。
「大人の休日倶楽部」誌が届く。「弘前」のページで「小山古書店」が写真入りで紹介されていて、目が釘付けになる。大正15年の創業、旧制弘前高校時代の太宰も通ったという。行くか、弘前。6月に「大人の休日倶楽部」パスが使える期間がある。青森、弘前は未踏なり。
「水中書店」で買った小津「麦秋」DVDをBGMみたいに、雑用をしながら見る。デジタルマスタリング済みで、とてもきれい。「麦秋」は10回以上見ているが、それでもまた発見があった。子どもの兄の方(なんだい、ウソつき!)の頭に切り傷の跡か、ハゲあり。
中央線展では、各店が値下げ。かぴぱら、丸三両店がとくにググッと下げていた。あちこちで3500円ほど買う。榎本健一『喜劇こそわが命』が買えたのがうれしかった。丸三くん、から。最初についた値の半額ぐらい。「あとがき」に「なれない筆を執って」とあるが、聞き書きではなく、自分で書いたのか?