okatake2012-02-23

午後から晴れたが、一日中家にいた。CSで「さらば友よ」を。1968年フランス映画。アラン・ドロンブロンソン。最後のタバコに火をつけるシーンが見たくてみるような映画。ドロンもブロンもYシャツを素肌にそのまま着ている。これは、そういうものなのか。広告会社の廊下に、パンや飲みものを売る自動販売機が設置してある。これも当時、日本人が見ると、珍しかったんじゃないでしょうか。
内澤旬子さんが豚を飼い、成長させて解体し、仲間といっしょに食らうまでをルポした入魂の『飼い喰い 三匹の豚とわたし』岩波書店をいただきました。そのうちの一頭の頭部の骨をオブジェみたいに傍らに置いた内澤さんの肖像写真が最後のほうにあるが、スタティックでビューティフル。「お」と、ちょっと声が出ました。
あと、アニメーターの久里洋二さんがツィッターでつぶやくかたちで書いた自伝『ボクのつぶやき自伝@yojikuri』新潮社をいただいています。深沢七郎の『楢山節考』には、師匠の丸尾長顕のアイデア、アドバイス、そしてかなり手も入っている、というような証言がある。
八木福次郎さんが亡くなられたことは、すでに、みなさん書いておられる。ぼくも、顔写真入りの「朝日」記事を切り抜いてスケジュール帳に貼った。96歳だから大往生でしょう。しかし、ぼくの知るかぎり、晩年にいたるまで、ほんとうにかくしゃくとしておられ、頭脳も明晰だった。一つのことを、信念をもって、つき進む、持続することの「強さ」を感じた。何度か、お話しさせてもらったこもあるが、偉そうぶる、なんてことは微塵もなかった。白髪の痩身で立つ姿は鶴のようであった。4月半ばの「しのぶ会」は、「ぼくなんか」と思っていたが、日本古書通信社から案内があったので、でかけようと思う。同じ日の朝日多摩版に、町田の高原書店での展覧会、「なかよし文庫」で貸本在庫を売るという記事があった。