駄々猫さんが、海文堂でのトークを、要点をまとめて再現してくださっています。大変だったと思います。本当にありがとう。
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補足すると、善行が、売れない日は、飛び込みで営業に来た人に、古本を勧めたという話。熱心に、その本がいかにいいかを売り込んでいると、営業の人が「いま、これ、私が営業されてますね?」と言ったという話がおもしろかった。また、ぼくが、定価より高いというのに納得できない人に説明したという話は、これ、どこかで読んだのを話したので、ぼくの体験ではないんですね。でも、話の流れで、自分が体験したように話したんだと思います。そこは文章と違うところ。
今週末は長野へ。ブックカフェ取材。翌日、須坂へ足を伸ばそうと思っています。「再起堂書店」という古本屋を見つけたんですね。電話したら、日曜、開けていますということだったので。楽しみ。
午後、サンデー毎日で仕事。終わって神保町。即売会を覗き、一誠堂のシールが貼られた、野口冨士男『私のなかの東京』文藝春秋、『花森安治の仕事』朝日新聞社山田風太郎『明治断頭台』ちくま文庫などを買う。山田風太郎の明治ものは、関西行きの新幹線のなかで読んだ『明治バベルの塔』が、いまさらながらあまりに面白かったからだ。
「ぶらじる」でメディアファクトリーNくんと久し振りに会う。『あなたより貧乏な人』を作ってくれた編集者。秋から新書に異動になるという。
まだ日が高いので、帰り荻窪下車。電車のなかでは、ねじめ正一荒地の恋』を再読。信濃毎日に、橋口幸子『珈琲とエクレアと詩人』を書評することになり、その補強に読む。やっぱりおもしろい。
「ささま」均一で5冊、店内で小津安二郎名作映画集『秋日和/母を恋はずや』を1680円で。今夜は「秋日和」を観よう。均一で買ったなかに、カーレン・ブリクセン 山室静訳『ノルダーナイの大洪水』新潮社がある。これはアイザック(イサク)・ディネーセンの本邦初訳で、非常に珍しい本(のはず)。堀内誠一造本装幀の、ぼくが大好きなシリーズ、少年少女学研文庫のサンドバーグ詩集『風のうた』もあった。挿絵が辻まこと。いいなあ。『ノルダーナイ』と『風のうた』の所持者は同じだったらしく、後ろ見返しに、えんぴつでサインと小さなイラストが入っていた。これは、消さずにおこう。ちなみに彼女は、前者を2500円で買っている。値段がそのまま残っているのだ。「るす番中」とも書いてある。謎だ。
楽しいことばかりだよ、古本は。邪魔をするのは人間だけ。