武藤さんに手を引かれて要町参り

okatake2009-04-28

午前中に、小島貞二『高座奇人伝』ちくま文庫解説7枚を送る。気の張る仕事をなんとかやりおえたあとの開放感がある。武藤良子「耳朶とスプーン」展が最終日で、これに照準を合わせて一日動くことにして、いざ外出。日差しはあるが、自転車に乗ると、風が冷たい。池袋まで出て、西口へ出て、池袋演芸場でスケジュール表をもらう。高座の様子が、モニターで流れている。ちょうど「ロケット団」が出演中。数年前、家族で「末広亭」へ行ったとき、彼らの漫才を初めて見た。むすめが「気に入った。ロケット団はいい」と言っていたことを思い出す。
池袋古書館でピッポさんに挨拶。2階で1冊、階下で、ピッポさんおすすめの均一を100円で。このあたり、「彷書月刊」に書くつもりなので、くわしく書かない。豊島区の勤労会館にある資料館を見て、ぶらぶら歩き要町方面へ。ブログで武藤さんが書いていた、おすすめコースの通り歩く。武藤さんの個展は、最終日とあってか、次々と人が訪れていた。お澄ましの武藤さんがかわいい。絵はもちろんよかったよ。
「かえる食堂」でコーヒーを飲んでいたら、カウンターに先にいた女性二人組の一人に「岡崎さんですか」と声をかけられた。月の湯や、一箱古本市に来てくれていたらしい。これから武藤良子展を見にいくという。要町交差点にある「ブ」で文庫と芸術新潮など3冊。CD棚から、ミリー・ヴァーノンを見つけ買う。向田邦子がお気に入りとしてエッセイに書き、評判になったジャズボーカルの一枚。それで再発されたが、いまは廃盤なのか、某所で、って「デ」だが、高くついていた。1280円だったので買う。
そのまま路地を路地を分け入って、「山の湯温泉」という銭湯に浸かる。これも武藤コース。ただし、あまりに湯が熱く、膝から下が入れられない。そそくさと身体を洗って、10分ほどで出てしまった。しかし、まわりの年寄りは、みな黙って首まで浸かっていた。くわしくは「彷書月刊」次号を。
このところ、日が落ちると、急激に冷え込み、身体がぞくぞくしてきた。風邪の初期症状ならん。
昨晩、「ブ」で買った「ハンニバル・ライジング」をようやく見るが、レクターの若き日を描き、しかし、レクターがその後生き残ることはわかっているわけだから、サスペンスの部分が難しい。主絵のギャスパー・ウリエルは、絶世の美声年だが、頬に切れ込んだような筋が入る。それが気になる。あと、あれだな。戦闘機、戦車、自動車、バイク、汽車、船とあらゆる乗り物が登場するわりに、乗り物のシーンの撮り方が平凡。その前、CSでヒッチコック「めまい」(車の使い方が巧い)を見たから、余計、そう感じたのかもしれないが。
ヴァイキング」「諫早通信」「ウィスキー・ヴォイス 35」『人間失格ではない太宰治』新潮社、それに青柳いづみこさんから『指先から感じるドビュッシー』春秋社、などを送っていただきました。受贈書など、もっと丁寧に、ひんぱんに紹介しようと心掛けているのですが、うまくいかず、もうしわけない。
週刊現代」に小玉武『「係長」山口瞳の処世術』書評、「サンデー毎日」に、紀田純一郎さんインタビューが掲載されています。