昨日の話。宮里くんが(書いていいのかな)岩崎ちひろの本を作っている、というので、岩崎が神保町に住んでいて、近くに幼き日の三宅裕司もいて、意外なつながりがあることを話したら、「三宅裕司が」というところで、宮里くんが「!」という顔をしたので、さすがに、この話は知っているなと思ったが、最後まで黙って、ぼくが話し終わるのを待っていた。こういうこと、大事だなあ。つまり、ぼくが逆なら、「ああ、三宅裕司のお母さんのお乳の出が悪くて、近所のおばさん(岩崎)にもらい乳をしてたんですよね」と引き取って、先に喋ってしまうだろう。これはダメなんだなあ。人の話にかぶせて、しゃしゃり出て喋る悪い癖が、ぼくにはある。気づかないのではなく、気づいているのだが、止められない。他の人と話してても、そういう人がいて、しかも自分が喋りたい先とはちょっと違っている場合もある。(違うんだけどなあ)と思いつつ、もう喋る気は失せている。宮里くんは「!」と気づきながら、最後まで黙っていた。あの顔を覚えておこう。
黒川創鶴見俊輔伝』もうすぐ読み終わる。長い旅路であった。そうか、著者と鶴見さんは、そういうつながりがあるのか。「サンデー毎日」で久しぶりに著者インタビューが決まった。なんと、牧野伊三夫さんの『画家のむだ歩き』であった。以心伝心、というのか。やらせてくれ、と言う前に、担当のSさんが「いかがですか」と申し出てくれて、パクっと飛びついた。
今年残り原稿は、「サンデー」が一本。「赤旗」が一本。こんなにヒマで、年が越せるのだろうか。書き下ろしの原稿は、どうも方向性が見出せず、ストップしたままである。