明日、一箱古本市

okatake2007-10-12

月に2回の、集中力を要する、長い原稿、昨夜完成できず沈没。今朝、早起きしてなんとか送付。やれやれ。
午後外出。夕方から市ヶ谷の私学会館で、全国私立大学の学長や職員を前に講演。これは緊張した。15名ぐらいだが、若い人から老年まで、スーツ姿でこっちを凝視している。1時間強ほど話すと、途中から、声が出にくくなる。マイクがあるのだが、どうも入っていないような、それで声の調整がうまくいかない。動かした手が壇上のコップを倒し、水がばあっと広がる。ひどく疲れた。帰りの中央線で、ふぬけのように電車に揺られる。
帰宅すると、送ったはずの講談社の原稿が、届いていないらしく、催促のファクスが。チェックすると、アドレスを間違っていた。そのアドレスを変更するのがうまくいかない。最初から打ち直そうとすると、これも手間取る。どうにか再送付。
ビッグイシューからも原稿締め切り、催促のメール。しかし、スケジュール帳にはチェックしていない。どうも、ちぐはぐだ。桂米朝米朝ばなし』(講談社文庫)を取り上げることにして、少し読み直す。これは掛け値なしの名著なり。
明日の「一箱古本市」の準備。『古本病のかかり方』を売るつもりだったが、筑摩から届かず、間に合わなかった。あれこれ、頭の中がいっぱいで、神経性だろう、てひどい下痢になる。
平田俊子さんから新詩集『宝物』(思潮社)が届く。これまた菊地信義の凝った装丁。少部数の詩集だからこそできるんだろうな。
平田さんは、最近では小説家として注目されているが、ちゃんと詩も書いているんだ。
 
 あの人が本を返しにくるのは
 真夜中過ぎと決まっている
 おまけに
 返してくれた本には
 かならずパン屑がはさまっている


で始める「パン屑」という詩がおもしろい。
あ、ハードボイルド作家の打海文三さんがなくなった。59歳。このところ、50代で人がなくなっていく。打海さんとはインタビューでお目にかかっている。常磐線で日立よりまだ先の、海辺の小さな町にすんでおられた。小さな駅まで、軽自動車で打海さん自身が迎えにきてくださった。穏やかで、口数少ない方で、インタビューとしては非常に苦労したが、印象はよかった。一時期、打海さんの代表作をかたっぱしから読んだ。
いつか、インタビューした人の印象記みたいなものを書き留めておきたい。